ネイリスト検定3級の実技試験は、受験者が自ら選んだモデルをひとり連れて行かなくてはなりません。
筆記試験は自分一人だけでも勉強することができますが、実技試験となると試験当日だけではなく練習から長く付き合ってくれるパートナーを選ぶ必要があります。
では、どのような人にモデルをお願いすれば良いのでしょうか?
私が実際に受験してみて「こういう人がモデルに向いてる」と思ったことをまとめました。
日常生活で爪を伸ばしていても支障がない人
これは基本的なことですね。
例えば、医療従事者や調理関係、介護関係、保育関係などお仕事柄爪を伸ばせない方っていらっしゃいますよね?
いくら身近で仲のいい方だとしてもこのようなお仕事の方はモデルとしては選ばないほうが賢明です。

もともと短いお爪のモデルさんだと、フリーエッジ(爪の先端)が少なくラウンドに整えることが難しくなります。
プロの方ならできるのかもしれませんが、これからネイリスト検定3級を受験しようとしている方にとってはエメリーボードで指先の皮膚まで削ってしまうということになりかねないので避けたほうが良いと思います。
さらに、要項の中に「フリーエッジは長くても5㎜程度までとする」という規定があります。
この書き方だとフリーエッジは短いほうが良いのでは?という印象を受けますが、あまり短くしてしまうとあとで自分が苦しむ結果になります。
のちにカラーリングするとき、赤ポリッシュを塗る際にエッジまで塗らなくてはならないからです。
フリーエッジが短すぎると、指先の皮膚と赤ポリが接触してしまい指に色がついてしまう可能性が非常に高くなりますので気を付けましょう。
指に赤ポリの色がついてしまうと見た目が悪いだけではなく、修正のために無駄な時間を割くことになってしまいますので注意が必要です。
ネイルベッドが大きい人
ネイルベットとは、爪の肉に接している土台となる部分のことをいいます。
イメージするとお分かりの通り、人それぞれでネイルベットが大きい人、小さい人がいます。

ネイルベッドが小さい人でも爪を伸ばしておけばいいのでは?と思われるかもしれませんが、ネイリスト検定3級の課題の中には、ネイルケアでフリーエッジ(爪の先)を5㎜程度に整えるという作業があります。
ここでフリーエッジをファイルしてしまうので、伸ばした部分は予想以上に削らなけらばならないのです。
さらにアートの課題では爪にお花の絵を描きます。
ネイルベッドが小さいと、結果としてアートできる範囲が小さいため、より慎重な作業が必要となり時間がかかる可能性があります。
休みが合う人・生活リズムが同じ人
働きながら試験を受験するには、練習のための時間を捻出する必要があります。
まずは自分の生活スタイルで、実技練習に充てられる時間を考えてみてください。
例えば、ご自身が土日休みで18時退社のお仕事なのであれば練習に充てられる時間は土日、もしくはお仕事のあと18時以降となりますね。
その同じ時間帯に練習時間をとることが可能な人にモデルをお願いすることでスムーズに練習時間を確保することができます。
他業種で働く友人などにモデルを依頼してしまうと生活リズムの違いによって練習時間が合わせられないということも多々あるかと思います。
できるだけ自分と同じ業種の友人、あるいは専業主婦の友人など練習時間を合わせやすい人にモデルを頼むことで日程調整のストレスから解放されます。

こまめに会える人
ネイリスト検定3級のモデルさんには試験当日だけではなく、前日、1週間以上前にも会う必要があります。
前日に合う理由は、試験会場には赤ポリッシュを塗った状態で入場しなければいけないからです。
実技試験はあらかじめ塗ってある赤ポリをオフするところ方スタートします。
ですから、受験者とモデルさんは前日のうちに赤ポリッシュを左右10本すべての爪に塗っておく必要があるのです。
要項には「前日までに」という風に書かれているだけなので、厳密にいうと前日以前に塗布しても問題はないかと思うのですが、私は前日に塗ることをお勧めします。
万が一、何日も前に塗っておいたために爪の先にポリッシュの剥がれなどが出てしまった場合きっと後悔すると思うからです。
そして、1週間以上前に会う理由は、試験前にネイルケアを行っていいのは1週間前までという決まりがあります。
ネイルのファイル、キューティクルクリーンなどのケアは試験の1週間前からは行ってはいけないと要項に記載があるんですね。
この決まりに従うと、試験の1週間前になったら爪のお手入れはできないということになります。
ですが、試験からあまりにも前に手入れをしたきり当日を迎えるというのはやめたほうが良いでしょう。
あまり以前から手入れをしておくと、当日までの間に爪の角質や甘皮が再生してしまい、当日のネイルケアに時間をとられてしまいます。
1分1秒を争う試験ですから、このようなところで時間をとられている場合ではないのです。

健康的な爪の人
まれに、爪がガタガタしていたり、筋が入っていたりする方をお見受けします。
こういうお爪のモデルさんは、受験者が苦労するので選ばないほうが良いでしょう。
そのほかにも注目すべきは皮膚の状態です。
手指、爪周りに何らかの皮膚疾患がある場合は消毒の際にしみたり、肌が荒れてしまう可能性があります。
要項にも、モデルの爪及び爪周りの皮膚に何かの疾患がある場合はモデルになれないと記載されているので注意しましょう。
最後に
モデルは試験の合否を左右する大切なパートナーです。
仲がいいという理由だけで選ぶのではなく、爪の形や時間の合わせやすさなども考えて選ぶことがとても重要なポイントになります。
とはいっても、正直、社会人になってから上記の要件に当てはまるモデルさんを探すのはとても大変なことだと身をもって感じました。

母は50代で、手にしわもあり美しい手とは言えなかったと思いますがちゃんと合格することができましたよ。
試験会場には多くの学生さんも受験していらっしゃって、そういう方たちは学生同士でお互いにモデルをやっているようでした。
こういう点は学校に通っているとモデル選びに悩まなくていいなぁと思いましたね。
なにはともあれ、モデル選びは重要です!
まだまだ技術が足りない独学受験者だからこそ、やりやすいモデルさんを選ぶよう心がけましょう。